10年バズーカで10年後へ行ったとき、びっくりした。森の中にひとつ置かれた棺桶。 その棺桶にボンゴレマークと]世がかかれていた。嫌な予感はしたけれど、できれば当たってほしくなかった。 けれど、私の足元にある花束を見て核心した。ああ、この時代のツナは…。



「なんだ、お前も来てたのかよ」



後ろからそんな声が聞こえて振り返ってみれば、そこには…10年後の獄寺くんがいた。 獄寺くんは私を見たとたん、驚いた顔をしたあと「ああ、10年バズーカか。どーりで背低いと思ったぜ」そんなことを言って私の隣に並んだ。 足元にある(おそらく10年後の私が持ってきただろう)白い花束を拾って獄寺くんは私に渡した。



「今日は十代目の命日なんだよ」



獄寺くんは自分の花束を棺桶の上に置いた。やっぱり、ツナは死んだんだ。 でも涙が出ないのはきっとまだ10年前に戻ったらツナがいるっていうことをわかっているからだと思う。 まだツナに会えるってわかているからだと思う。私も獄寺くんの置いた花の上に自分の花束を置いた。 どうしてツナは死んだの?守れなかったの?私はどうしてるの?たくさん聞きたいことがあって口を開いたときに大きな音とともに 私は真っ白な煙につつまれた。



「も、戻った!?」



10年後に行くまで、ずっと一緒にいて声も聞いていたのに、なんだか10年前に戻ってきてツナの声が懐かしく感じた。 「、大丈夫だった!?」とか心配してくるツナを見て安心して「ただいま」と言って笑った。 すると彼も安心したのか「おかえり」って言い返してくれた。そのまままた路地を歩き出す。



「ねえ、ツナ」
「ん?」
「私が、ツナを守るからね」



絶対に死なせなんかしないから。ぎゅっと手を繋ぐと、ツナは「はあ?」と何を言ってるんだという顔をして私を見てきた。



「10年後で何見てきたかわかんないけどさぁ、それおかしいよ」
「え?」
「普通逆だろ?女に守られる男なんてかっこ悪いだろ。もう俺はダメツナなんていわれるの御免だし」
「まあ、そうだけど…」
「俺がを守る、だろ?」
「…絶対、私を守ってよ」
「あたり前だろ。俺を信用してよ。もうダメツナなんて呼ばせないし!」
「うん。絶対ね。10年後も20年後も…私がおばあちゃんになってもだよ」
「うん」
「絶対だよ…!破ったら許さないからね…!」
「なんで泣くんだよ…。俺が泣かしたみたいだろ!?」



ほら、泣き止んでよと頭を撫でてくれるツナ。ツナは絶対約束を破らない人だから。 必ず同じ未来が来るわけではないし、今からでも未来は変えられると思うから。 次に10年後に行ったときは、ツナが目の前で笑って立っていることを願おう。