「貴方馬鹿なの?ねえ!」
「どうしたのさ、
「ジェームズは黙って!!!!」



大声でそう言うと、ジェームズはやれやれといった顔で紅茶を飲んだ。 そして目の前にいるシリウスはのんきに本なんか読んでる。 けれど右腕は包帯が巻かれていて頬には大きなシップが張られている。 昨日のクディッチの試合でなったものだ。



「たいしたことじゃないだろ」
「骨折がたいしたことじゃないですって!?」
「クディッチ選手にはどうってことない」
「けど、昨日のは骨折ではすまなかったかもしれないのよ!?」



さらに大きな声で言うと、やっとシリウスはわたしの目を見た。 その瞬間「え」とシリウスは驚いた顔をして目を泳がせた。



、泣くことないだろ!?」
「だ、って…わたし貴方のことが心配で…」
「もーいいだろ?生きてるし」



シリウスはわかってない。 この前の試合だって骨折まではいかなかったけど頭をぶつけて意識をなくして 丸2日間目を覚まさなかったことだってある。 そのときだってそう言って「次は気をつける」だなんて言ったのに今回もまた! あんな無茶してこうなったのよ?



「心配させて悪かったって」



ほら、なんて片腕を広げてシリウスは言った。 わたしはその胸に思いっきり飛び込むと彼は「うっ」とうめき声を上げた。



「もうちょっと静かに飛び込めよ。痛いだろ」
「だったら怪我しないことね」
「うるせえ」



頬にキスしてやると、傍で座ってるジェームズは「ほんと君たちやめてくれないか」とため息をついた。







心配したっていいじゃない