デイダラは笑顔が可愛い少年だ。 彼の好きなものを与えると「ありがとな!!」って素敵な笑顔でお礼を言われるから 何回でも彼に好きなものを与えてしまう。それを繰り返しているとサソリに「馬鹿だろお前」と言われた。 鬼鮫さんには「甘えすぎじゃないんですかねえ」と言われた。だって可愛いんだもん、仕方ないでしょう?と 言っても彼と私は3歳くらいしか歳が違わない(もちろん私が上だ)



「デイダラほんと可愛いわ、アンタ」
「あのさー。俺可愛いとか言われても嬉しくないぜ、うん!」



デイダラの鳥に乗りながらそう言うと彼はため息をついた。まあ、無理もないだろう。 私は会う度彼に可愛い可愛いを連発しているのだ。



「どうせなら、かっこ…!」
「うん。わかってる」



一瞬だけど殺気を感じた。きっとこの下に私たちを追っている忍でもいるのだろう。 どうする?デイダラに聞くと彼は即答する。「決まってんだろ、うん」そうして彼の鳥は 急降下した。ああ、デイダラの目が変わった。 降りた瞬間はもう一瞬だった。待っていました、といわんばかりに忍たちが私達を襲う。 まあ、もちろん。こんなの数秒で終わる…はずだった。 だけど、私は襲い掛かった一人の面を取ってやるとそこには、死んだはずの、 私が里にいた頃唯一気を許していた先生がいた。あれ、と思った瞬間その先生がクナイを振り下ろした。 あ、やばい。と思った瞬間「!」と名前を呼ばれて気付いたらデイダラに抱きかかえられ、 デイダラの出した爆弾で先生はそこに倒れた。その瞬間ボンッと音をたてて先生ではなく普通の忍が現れる。 (当たり前だ、だって先生は死んでいるのだから。くそ、やられた。こいつら私の抜けた里の奴等だ) 自分でも馬鹿だと思った。こんなものに気をとられるなんてまだまだだ、と。 なんてぼーっと考えているとデイダラに抱きかかえられたまま鳥の乗ってまた飛び始めた。



「ったく。、危なかったな、うん!」
「うん…ありがとう、デイダラ」
「おう!さっきとはやけに素直だな!」



にひひ、と笑うデイダラ。そんな彼に「さっきのデイダラかっこよかった」って言うと彼は顔を赤くさせた。 あ、やっぱり可愛いって言うけどどうやら彼には聞こえてないらしい。










可愛い