![]() ジェームズ・ポッター、シリウス・ブラック、リーマス・ルーピン、ピーター・ペティグリュー。 この4人はグリフィンドールでは有名。 特にジェームズ・ポッターとシリウス・ブラックはホグワーツで知らない人はきっといないと思う。 彼等のことを先生は何と呼んでいるか知ってる?「悪戯4人組」毎日のように悪戯をして楽しんでいるから。 わたしも経験したことがある(というかたまたま通りかかって巻き込まれた、というのが正しい) 「大丈夫?」 そして今日も巻き込まれた。 ジェームズ・ポッターとシリウス・ブラックが分厚いレポートを持って歩いていたセブルスに どぶ蛙入りの水をぶっかけたのだ。そのどぶ蛙が、たまたま通りかかったわたしの頭の上に乗った。 そこでぱちん、と水風船みたいに蛙がわれて、大量の水がふりかかったのだ。 でも、わたしよりもっと被害者なのは、セブルスだろう。 「またお前か…」 「それはこっちのセリフなんだけどなあ」 苦笑いするとジロリ、と睨まれた。 彼は全身ずぶ濡れで、足元にはインクが滲んで真っ黒になったレポートが散らばってる。 杖を取り出して一振りしようとしたら、セブルスから「余計なことをするな」と注意された。 拾おうと思ったんだけど、魔法じゃないほうがよかった?と杖を片付けて手で拾おうとしたら再び 「余計なことをするな」と同じことを言われた。 「同じ悪戯を経験した仲よ」 「好きで経験したわけじゃない」 「それもそうだね」 くすくす笑ってると、遠くから「!?」と自分の名前を呼ぶ声が聞こえた。 振り返ってみてると、リリーだった。 リリーは慌ててこちらに駆け寄り「あなた濡れてるじゃない!」と驚いてわたしを見た。 そのときに、セブルスも見つけて顔をゆがめる(きっとどうしてこうなったかを理解したんだと思う) 「またあの4人組ね!」 「今日はどぶ蛙の悪戯だったの。一匹がわたしのところに来てそこで弾けちゃった」 「弾けちゃった、じゃないわよ。最近にも悪戯がまわってるじゃない」 「そうだよね…ガツンと言ってみようかな」 するとしゃがんでレポートを拾っていたセブルスが「それはやめろ!」といきなり立ち上がって叫んだ。 その拍子でせっかく拾ったレポートがまたばらばらになって、今度は3人で拾い始める (リリーがいないときは余計なことするな!とか言ったくせに、今は素直になっちゃってさあ…!ちょっとヘコむ) 「ガツンと言ったことあるの?」 拾いながらそう問うと、彼は青い顔をした。 きっとあの4人組(正確に言えば、ポッターとブラック)にガツンと言ったのはいいものの、 そのあと倍返しの悪戯をされたんだなあ、と思う。 なによりブラックがそこで食い下がる人じゃないからだ。 「じゃあ、言い返すんじゃなくて悪戯を仕返すっていうのはどう!?」 我ながらにいい案だと思う。悪戯なんてこっそりやれば、誰がやったのかわからないし (4人組は堂堂とやりすぎなのよ!)わたし自身も、子どもの頃は悪戯ばっかしていたから自身はある。 と言っても、魔法を使った悪戯ではないけれど (わたしはマグル生まれだからマグル方式の悪戯しか知らない) 「それもやめておけ」 「わたしもおすすめしないわね」 そんなことをしたら、巻き込まれるだけじゃなくて悪戯相手の対象になるのよ?とリリーに言われた。 「でも、魔法で悪戯とかしてみたい」 「そんなのに使うための魔法じゃないのよ」 「わかってるけど…」 「ふん、くだらない!」 リリーと喋っていると、レポート拾い終わったセブルスが立ち上がった。 わたしたちからレポートを奪い取るとそう言ってわたしたちの横を通り過ぎてどこかへ行ってしまった。 そんな彼を見てリリーは「あの子、どうしたらいいのかしら」とため息をついた。 「くだらない、だって。絶対セブルスも悪戯返ししようと思ったことあると思う!」 「そんな自身満々に言うことじゃないわ」 べしっ、とリリーが持っていた本で頭をたたかれた。 そして時計を見て「昼食の時間ね。行きましょう、」とわたしより先に歩き出した。 わたしも慌ててリリーに追いつこうと足を一歩踏み出した瞬間、 リリーがぴたりと立ち止まったのでリリーの背中に鼻をぶつけた(…痛い) 「その前に、寮に戻ったほうがよさそうね」 リリーはわたしを上から下までじろりと見てそう言った(あ、そういえばわたし濡れてるんだっけ) 01.Small mischievous is trigger 小さな悪戯がキッカケ TOP |